活字紀行

自分自身に満足を。つらつらと書評ブログ。Twitter@sh1roha_468

こころ食堂のおもいで御飯【書評】

こんにちはしろはです。
今回は『こころ食堂のおもいで御飯 仲直り変わりの親子丼』(栗栖ひよ子/著)を紹介します。
※本文にはネタバレを含む場合がありますので、ご注意ください。

 

 

 

あらすじ

 

“あなたが心から食べたいものはなんですか?”―味オンチと彼氏に振られ、内定先の倒産と不幸続きの大学生・結。そんな彼女がたどり着いたのは「おまかせで」と注文すると、望み通りのメニューを提供してくれる『こころ食堂』。店主の一心が振舞ったのは、むかし結の祖母が作ってくれた思い出の“焼きおにぎり”。懐かしい味に心を解かれ、結は食欲を取り戻す。不器用で優しい店主と、お節介な商店街メンバーに囲まれて、結はここで働きたいと思うようになり…。
(「BOOK」データベースより引用。)

 

人物紹介


持田結:半年前に内定先が倒産。さらに二年間付き合った彼氏に振られる。
味沢一心:こころ食堂の店主。"おまかせ"を注文すると、その人が今求めるメニューを提供する。
酒井響:こころ食堂の近くにあるバーのマスター。
宮尾優:ミャオと呼ばれる、言葉を発することができない少女。猫と会話できる。

感想

今回は"こころ食堂"という一つの食堂を舞台とした作品です。
以前、私の勘違いで続編を読んでしまった下記作品の前編です。

sh1roha468.hatenablog.jp

 

個人的には、なぜ結が"こころ食堂"と親交のある方とどのようにして馴染んでいったのか、その経緯が後ながらも知れてよかったです。

続編と同様に、どの料理もとても美味しそうで食べたくなりました。
私はその中でも、チキンカツレツが一番気になったので実際に作って食べてみました。
非常に満足でした!!また作ります。

さて、全体としては続編では描かれなかった一心さんがなぜ"こころ食堂"を開くことになったのか。
そして、なぜその人が求める料理を提供できるのか、そういったことが知れてよかったです。

素敵な料理を思い浮かべながら楽しんでもらえればと思います!

ネタバレありのコメント

これからはネタバレありのコメントをつらつらと書きますので、見たくないという方はここまでとしてください。
これまで見てくださり、ありがとうございました!

 

全体を読み終えての感想(ただの独り言)

続編と同様に、読んでいてとてもお腹が空く作品でした。
料理を食べているだけでどうしてここまで温かい気持ちになれるのでしょうか。
どうして、一心さんはこのような料理を提供できるのでしょうか。

こういう家庭的な食堂ってふとした時に行きたくなるんですよね。
(近場にないんだよなぁ。)

さて、あとがきではこのようなことが書かれていました

あなただけの"心から食べたい料理"を見つけてもらえたら、とても幸せです。
(本書より引用。)


全部で5つの話と料理が描かれていましたが、きっとあなたにもこの料理はぜひとも食べてみたい!!と思うのがきっとあると思います。

料理小説、最高です。

何を伝えたかったのか(これもただの独り言)

人の三大欲求の一つである食欲。
生きていくうえで食事は決して欠かすことのできない存在です。

ついつい何気なく一食を選んで食べてしまいますが、この作品はその一食でしか味わえない愛情や温かみを感じました。
落ち込んでいる時や元気がないとき、食が進まないことってありますよね。

そういった時だからこそ、食べやすいものをしっかり食べることの大切さを教えてもらった気がします。
食事を通して人の温かみに触れられた一冊だったと思います。

今回はこの辺で。
閲覧くださり、ありがとうございました。
またの機会にお会いしましょう。