活字紀行

自分自身に満足を。つらつらと書評ブログ。Twitter@sh1roha_468

フラッガーの方程式【書評】

こんにちはしろはです。
今回は『フラッガーの方程式』(浅倉秋成/著)を紹介します。
※本文にはネタバレを含む場合がありますので、ご注意ください。

 

 

 

あらすじ

 

「物語の主人公になって、劇的な人生を送りませんか?」
平凡な高校生・涼一は、日常をドラマに変える《フラッガーシステム》のモニターになる。
意中の同級生佐藤さんと仲良くなりたかっただけなのに、生活は激変!
ツンデレお嬢様とのラブコメ展開、さらには魔術師になって悪の組織と対決!?
佐藤さんとのロマンスはどこへやら、システムは「ある意味」感動的な結末へと暴走をはじめる! 
伏線がたぐり寄せる奇跡の青春ストーリー。
(本書より引用。)

 

人物紹介


東條涼一:フラッガーシステムの被験者。意中の人がいながら、まぁまぁいい感じな高校生ライフを送っていた。
村田静山:フラッガーシステムのシナリオ担当。東條に被験者となることを頼んだ。
佐藤さん:東條の意中の人。

 

感想

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あなたに最高のご都合主義を。
そんな一言から始まる、まるで深夜アニメのような一冊です。

主人公である東條は"フラッガーシステム"と呼ばれるシステムの被験者となります。
"フラッガーシステム"とは、誰もが現実において、物語の主人公になれるシステムと説明されています。

率直に申しますと、本作品はほとんどアニメとかライトノベルといったジャンルだと思います。
そのため、一般的な小説だと思って読み始めると困惑します(私がこれでした・・・)。

しかし、アニメとかライトノベルが好きな方には馴染みやすい展開の小説だと思います。
まさにご都合主義。そうはならんだろ!!と思いながら楽しんでもらえればと思います。

多少無理矢理だろうとも、全ての伏線を綺麗に回収していくのでご安心ください。
仕事の合間に染みる一冊でした。

ネタバレありのコメント

これからはネタバレありのコメントをつらつらと書きますので、見たくないという方はここまでとしてください。
これまで見てくださり、ありがとうございました!

 

全体を読み終えての感想(ただの独り言)

終始、ライトノベルを読んでいるような感覚で楽しめました。
まさに、フラッガーシステムの基である深夜アニメのような作品でした。

アニメとかライトノベルに馴染みのない方は色々と戸惑うと思います。
ツッコミが多いということで被験者にスカウトされたこともあって、他の小説では考えられないほどにツッコミの描写があります。
そして、こうはならんだろ!!みたいな展開も多数あります。

私はアニメとかライトノベルも人並み以上に触れてきた人なので、とても楽しく読めました。
しかし、馴染みのない方は気疲れすると思います。

また、ライトノベルと小説って全然違うんだなって再認識しました。
まさにご都合主義。だからこそ、クスッと笑える。

そんな魅力にあふれた一冊でした。

ライトノベルは読むけど、小説はまだ読む気にはならないなぁみたいな方には非常にお勧めできます。
きっとライトノベルのように楽しく読めると思います。
そして、活字が苦手な方にも第一歩として読んでもらえれば私も嬉しく思います。

何を伝えたかったのか(これもただの独り言)

今回は特にそういったこともないと思うので、独り言を書きなぐろうと思います。

さっそくですが、ある一文を紹介します。

物語は現実の対極にある逃避先ではなく、現実を正しく生きるためのよき教師であり、友達であってほしい。
(本書より引用。)


これは著者である浅倉さんあとがきです。
正に、本書を表したような表現だと思いました。

現実逃避のために本と言う空想に逃げるのも一つかと思いますが、私は小説が生活の一部としてどこか近しいものであってほしいと思っています。
もしかしたらこういう生活をしている人もいるのかも?こういうことを実現したいな、と思えるような目標としてとらえることもあります。

本を閉じてしまえば、まるで魔法が解けたように現実に戻される。
なんだかそれって味気ないなって思ってしまうんですよね。

まぁ言い換えてしまえばこれも現実逃避なんですかね?
自分が何を言いたいのかわからなくなってきたので今回はこの辺で。

閲覧くださり、ありがとうございました。
またの機会にお会いしましょう。