活字紀行

自分自身に満足を。つらつらと書評ブログ。Twitter@sh1roha_468

思うようにいかない,生きにくさを表した一冊。

今回は『かがみの孤城』(辻村深月/著)を読みました。

簡単ではありますが,まずは簡単なあらすじ紹介から。

※本文にはネタバレを含む場合がありますので,ご注意ください。

かがみの孤城

かがみの孤城

 
学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた――
なぜこの7人が、なぜこの場所に。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。(本書より引用。)

 

こころ:クラスメートの真田さんからいじめられたことで学校に通えなくなる。中学一年生。

"オオカミさま":狼のお面を付けた謎の少女。皆のお世話役兼お目付役。

リオン:整った顔立ちのイケメン。こころと同じく中学1年生。

アキ:ポニーテールでしっかり者の少女。中学3年生。

フウカ:眼鏡をかけ,声優声な少女。中学2年生。

マサムネ:ゲーム好きな少年。中学2年生。

スバル:"ハリー・ポッター"のロンに似た少年。中学3年生。

ウレシノ:小太りの少年。中学1年生。

 

今回は絵本のような世界観で描かれるミステリー作品です。

ある時から部屋にある姿見鏡が光りだし,メルヘンな城へ行くことに。

その城には毎朝9時から17時まで出入りが自由であり,"願いの部屋"に入ることで自分の願いが1つ叶うという。

 

序盤から主人公のいじめや不登校といった考えさせられるテーマが始まりますが,重いというよりも先が気になってしょうがないという感情は久々でした。

実は私は上にあるかがみの孤城ではなく,上下巻に分かれた方を読んだんですよね。

ただ,上巻が読み終わった段階で続きが気になってしょうがない!!下巻を即購入でしたね(笑)

自称,無類のミステリー小説好きな私ですが,今回も完敗でした。

他の方の感想も見ていましたが,わかる人にはわかるものなんだなぁと。

なんとなくこんな感じかなぁ??とは思っていましたが,かすった程度で他の種明かしを2度3度されてぐちゃぐちゃにされてしまいました…(笑)

 

中学生ならではの不器用さを抱えつつ,どこかでこいつら大人っぽすぎないか?と思っていました。

城での経験を経て,彼ら彼女らが強く生きていてほしいと親のような視点で読み終えました。

久々に一気読みしたような作品でした。ありがとうございました。

 

評価は 5.0/5.0 とさせていただきます。

閲覧くださり,ありがとうございました。

気になった方は是非読んでみてください!

かがみの孤城 上 (ポプラ文庫)

かがみの孤城 上 (ポプラ文庫)

 
かがみの孤城 下 (ポプラ文庫)

かがみの孤城 下 (ポプラ文庫)

 

ではまたの機会にお会いしましょう!