活字紀行

自分自身に満足を。つらつらと書評ブログ。Twitter@sh1roha_468

またまた科学好きな人に贈りたい一冊。

今回は『月まで三キロ』(伊与原新/著)を読みました。

簡単ではありますが,まずは簡単なあらすじ紹介から。

※本文にはネタバレを含む場合がありますので,ご注意ください。

月まで三キロ

月まで三キロ

  • 作者:新, 伊与原
  • 発売日: 2018/12/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

この先に「月に一番近い場所」があるんです――。樹海を目指した男が、そこで見たものは? 「月は一年に三・八センチずつ、地球から離れていってるんですよ」。死に場所を探してタクシーに乗った男を、運転手は山奥へと誘う。「実はわたし、一三八億年前に生まれたんだ」。妻を亡くした男が営む食堂で毎夜定食を頼む女性客が、小学生の娘に語った言葉の真意。科学のきらめきが人の想いを結びつける短篇集。 (本書裏表紙より引用。)

 

今回もまた伊与原さんによる科学系の短編小説です。

突然ですが,私は伊与原さんのファンになってしまいました(笑)

先週も別の作品を読ませてもらったのですが,もう最高の一言に尽きます!

まぁ言ってしまえば私が無類の科学好きなことが影響していると思いますが,これだけ楽しくすっきりと読めるだけでなく,人の温かみを感じられる作品は素敵すぎます。

前回紹介したものがこちらです。

sh1roha468.hatenablog.jp

何て言うんですかね,劇的に感動した!!という雰囲気ではなく,ほっこりと暖かさというか静かな感動を覚えてしまうんですよね。

余韻に浸れるだけでなく,科学の知識も学べて私には最高の作品としか表現できません。

今回の話は,1つ目が月の話,2つ目が雪の結晶の話,3つ目がアンモナイトの話,4つ目が水中の堆積物に関する話,5つ目が素粒子や宇宙に関する話,6つ目が火山や山などの話となっております。

 

最後に私の好きな表現を紹介して終わりにしようと思います。

人との出会いというのは,つくづく不思議なものだと思う。人生というルートの分岐点は,初めから地図の上にあるのではない。人との偶然の出会いが,気まぐれにそこに分岐を作るのだ。

日常にありふれた何気ないきっかけを大事にしていきたいですね!

 

評価は 5.0/5.0 とさせていただきます。

閲覧くださり,ありがとうございました。

気になった方は是非読んでみてください!

 

ではまたの機会にお会いしましょう!