活字紀行

自分自身に満足を。つらつらと書評ブログ。Twitter@sh1roha_468

科学好きな人に贈りたい一冊。

今回は『八月の銀の雪』(伊与原新/著)を読みました。

簡単ではありますが,まずは簡単なあらすじ紹介から。

※本文にはネタバレを含む場合がありますので,ご了承ください。

八月の銀の雪

八月の銀の雪

 

耳を澄ませていよう。地球の奥底で、大切な何かが静かに降り積もる音に――。
不愛想で手際が悪い。コンビニのベトナム人店員グエンが、就活連敗中の理系大学生、堀川に見せた真の姿とは(「八月の銀の雪」)。会社を辞め、一人旅をしていた辰朗は、凧を揚げる初老の男に出会う。その父親が太平洋戦争に従軍した気象技術者だったことを知り……(「十万年の西風」)。
科学の揺るぎない真実が、傷ついた心に希望の灯りをともす全5篇。(本書裏表紙より引用)

 

今回は科学の話題が織り交ぜられた5つの短編小説です。

私はこういった科学の話が本当に大好きで,読んでいて心からワクワクしていました。

1つ目の作品がタイトル名にある"八月の銀の雪"ですが,この話からいきなり引き込まれてしまうほど。

読んでいて,ああ,なんでこれで終わりなんだ,もっと読ませてくれよ!と思いましたね(笑)

本当に科学好きにはたまらない一冊だと思います。

1つ目は地球の内部(中核やマントル等)の話,2つ目は鯨の話,3つ目は鳩の話,

4つ目は珪藻ガラスの話,5つ目は原子力や気球の話となっています。

 

本当に個人的な意見となってしまいますが,読んでいて知見が増えるだけでなく人との関わりを経て心が満たされていく感覚は最高の一言に尽きます。

ただ,科学に興味がない方でもこの作品を読んだら前向きにさせてくれると思います。

人との新しい出会いを大切にしたい,そんな風に思える作品でした。

 

評価は 5.0/5.0 とさせていただきます。

閲覧くださり,ありがとうございました。

気になった方は是非読んでみてください!

 

ではまたの機会にお会いしましょう!