活字紀行

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『レゾンデートル』 著者 知念実希人

今回は『レゾンデートル』(著者 知念実希人)を読みました。

簡単ではありますが,まずは簡単な登場人物とあらすじ紹介から。

※本文にはネタバレを含む場合がありますので,ご了承ください。

 

”私がジャックです”

末期癌を宣告された医師の岬雄貴は酒浸りの生活を送っていた。

ある日,不良から理不尽な暴行を受けたものの生きる意味をくれたと復讐を果たす。

しかしその現場から連続殺人犯”切り裂きジャック”を彷彿させる1枚のトランプが発見される。

岬と”切り裂きジャック”の奇妙な関係が始まるが岬と運命とは…という話です。

 

岬雄貴:外科医として勤務していたものの末期癌を宣告された。

生きる希望を失い,酒に浸った生活を送っていた。

 

南波沙耶:歌手を夢見る一人の少女。

親友の上松恵美と一緒に少々危ないバイトをしていた。

 

切り裂きジャック:ここ半年で十数人の人間を殺害している連続殺人鬼。

何らかの犯罪を犯した人物を殺害し,事件現場には1枚のトランプカードを残していく。

 

今回は複数視点で展開されていくサスペンス小説。

物語がある程度進んだ段階でですが,沙耶には幸せになってくれ…ってずっと思っていました(笑)

まぁそんな感じで感情移入しまくりでしたね!

 

物語中盤や終盤でなされる雄貴と沙耶のやり取りには思わずグッときてしまうようなものがあります。

何とかうまくいかないのかなと思いつつも雄貴のやり遂げるカッコ良さには圧巻です。

終盤の医者ならではの闘い方には思わずスゲェとつぶやくほどです…(笑)

目立つようなキャラではありませんが,雄貴の元恋人兼友人の真琴にもグッとくるものがあります。

医療が関与した作品はどうしてこんなにも”命”の大切さを考えさせてくれるんでしょうかね!

 

評価は 4.5/5.0 とさせていただきます。

閲覧くださり,ありがとうございました。

気になった方は是非読んでみてください!

 

レゾンデートル (実業之日本社文庫)

レゾンデートル (実業之日本社文庫)

 

 

ではまたの機会にお会いしましょう!