活字紀行

自分自身に満足を。つらつらと書評ブログ。Twitter@sh1roha_468

未練を残さないように今この瞬間を満足したい一冊。【優しい死神の飼い方】

こんにちはしろはです。
今回は『優しい死神の飼い方』(知念実希人/著)を紹介します。
※本文にはネタバレを含む場合がありますので,ご注意ください。

 

あらすじ

犬の姿を借り、地上のホスピスに左遷……もとい派遣された死神のレオ。戦時中の悲恋。洋館で起きた殺人事件。色彩を失った画家。死に直面する人間を未練から救うため、患者たちの過去の謎を解き明かしていくレオ。しかし、彼の行動は、現在のホスピスに思わぬ危機を引き起こしていた――。天然キャラの死神の奮闘と人間との交流に、心温まるハートフルミステリー。(本書より引用。)

 

人物紹介

レオ:見た目はただのゴールデンレトリバーだが、中身は死神。
"我が主様"の命を受けて地縛霊となりそうな人間の魂を開放することに。

朝比奈菜穂:凍えているレオを見つけた名付け親。
"丘の上病院"に勤務している看護師。

 

感想

今回はホスピスを舞台とした話です。

ホスピスとは、不治の病に侵された人間が最期の時を
肉体的、精神的苦痛を取り除きながら過ごす終の住処だそうです。

 

ホスピスというだけあって、ガン患者や骨肉腫を患った患者が出てきます。

余命わずかな患者たちが様々な未練を抱えています。

死神レオの役目はそんな患者たちの未練を断ち切ること。

難しそうですが、そこは死神の力でちょちょいのちょいと。

 

この作品、犬好きな方にはたまらないでしょうね。

私は犬って飼ったことがないのでよくわかりませんでしたが、
たびたびある行動とか親近感を覚える方もいるのではないでしょうか。

 

時々、天然っぽい雰囲気が何とも可愛らしかったです(笑)

そもそも犬ってシュークリーム食べるものなんですか?

あまりにもレオが美味しそうにシュークリーム食べるから、
読み終わったあとに思わずローソンのシュークリーム買っちゃいましたよ(笑)

 

患者たちの未練を断ち切った後にどんな結末を迎えるのだろうと
期待していましたが、全く予想していなかった展開だったので少々驚きました。

なんとなく、好き嫌いがはっきりわかれそうだなぁと。

え?そんな展開起こります??という感じでした。

私としては驚きも相まって、読むのが止まりせんでした。

 

ただ、物語の結末は読んでいてどこか優しい気持ちになれる作品でした。

人なんていつ死ぬかなんてわからないから未練が残らないように
好きなことを突き通していきたいと思いました。

 

そう痛感させられた表現を紹介します。

未来がわからないからこそ、人は一瞬一瞬を必死に生きようとする。

今しかないこの有限の瞬間を大事にしていきたいですね!

 

こんな方にオススメ

 

  • 愛犬家の方。
  • できる限り後悔や未練を残したくない方。
  • "死"や"人生"について考えるきっかけが欲しい方。

 

評価

評価は 4.0/5.0 とさせていただきます。

閲覧くださり,ありがとうございました。

気になった方は是非読んでみてください!

 

ではまたの機会にお会いしましょう!