活字紀行

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『また,同じ夢を見ていた』 著者 住野よる

今回は『また,同じ夢を見ていた』(著者 住野よる)を読みました。

簡単ではありますが,まずは簡単な登場人物とあらすじ紹介から。

※本文にはネタバレを含む場合がありますので,ご了承ください。

 

 本を読み自分が賢いと思う小学生の奈ノ花。

学校が終われば仲の良い尻尾の短い猫やアバズレさん,おばあちゃんと過ごす日々を送っていた。

ある日,南さんと名乗る自分の手首を切っている高校生と出会う。

奈ノ花は学校の授業で出された”幸せとは何か”を考える。

アバズレさんたちとと過ごす中で奈ノ花の出す結論とは…という話です。

 

小柳奈ノ花(主人公):自分が賢いと思う小学生。

親の仕事が忙しく,学校が終わるとアバズレさんやおばあちゃんと過ごす。

アバズレさん:奈ノ花が表札を読んで呼び始めた名前の女性。

昼間は寝て夜間に季節を売る仕事をしていると言う。

南さん:カッターで手首を切っているところに偶然出会った高校生。

両親がすでに他界しており,密かに小説を書いている。

おばあちゃん:毎日,菓子作りをするおばあちゃん。

本も好きで奈ノ花の話し相手になっている。

 

小学生の少女が変わった友達と過ごしながら幸せとは何か考える話。

奈ノ花に小学生らしい可愛らしさはあまり感じられません。

ただ,周りの人には良い人ばかりで恵まれた環境だなと思いますね!

最初に”アバズレさん”と呼び始めた際には思わず笑ってしまいましたが(笑)

 

私自身が本好きになるきっかけとなった”ぼくらの○○”だけでなく,

星の王子さま”や”トム・ソーヤ”といった実在する有名な作品が出てきて

懐かしい気分を味合わせてくれました。

住野よるさんの作品らしい不思議な世界観が最高で良い余韻をありました。

ただ,苦手な人は苦手なモヤモヤ感もありそうだなと思いました。

私自身,南さんの考える幸せとは何かということに最も共感しました。

自分がここにいていいって,認めてもらえることだ。

 

何気ない日常に転がっている”幸せ”の素晴らしさが再認識できる,そんな作品でした。

 

評価は 4.0/5.0 とさせていただきます。

閲覧くださり,ありがとうございました。

気になった方は是非読んでみてください!

 

また、同じ夢を見ていた (双葉文庫)

また、同じ夢を見ていた (双葉文庫)

  • 作者:住野 よる
  • 発売日: 2018/07/12
  • メディア: 文庫
 

 

ではまたの機会でお会いしましょう!