活字紀行

自分自身に満足を。つらつらと書評ブログ。Twitter@sh1roha_468

洋服の福袋を買ってみた話。

こんにちはしろはです。

今月は年始に初めて買ってみた洋服の福袋についてメモ代わりに書いてみようと思います。

 

私自身,洋服は人並み程度に買うのですが,まぁ昨今の情勢からお店に足を運ぶ機会が減っていたんですよね…。(いつも洋服の相談に乗ってくれる店員さんには感謝しかありません)

そこでよく買うお店だけでなくネット販売を主流とするショップでも福袋を購入してみました。

年明けから販売を開始するものや,コートといった冬場で活躍する洋服を着てもらうためにも12月中には購入が可能になるものと様々です。

 

私は①コートが確定で入っているもの,②完全にランダム,③Tシャツなど肌着が主流となっているもの,等々色々と買ってみました。

買ってみたところ,近年の福袋は売れ残った洋服を福袋として詰めるのではなく,

福袋用の洋服を別途準備して福袋として販売している店舗が多いようです。

ただ,トータルコーディネートとして入っている洋服を合わせて着こなせられるようなセットとなっているケースも。

 

私は結構何でも着るタイプですし,うわこれはちょっとなぁ…と思っても部屋着として利用してしまうので結構アリかなぁって思いました!

また,ファッションとかあまり自信ないなぁ,お店だと店員さんに話しかけられて気を遣って疲れてしまう,といった方には是非お勧めですね。

福袋を買ってみてファッションに興味が出たり,自分はこんな服も似合うんだな?といった意外な発見もあるかも…?

 

以上,2021年の年始に購入した洋服の福袋に関してでした!

興味を持った方がいましたら,新たな可能性を求めていかがですか?

 

では,またの機会にお会いしましょう!

読書好きにはたまらない,一冊で何度も物語を楽しめる一冊。

今回は『この本を盗む者は』(深緑野分/著)を読みました。

簡単ではありますが,まずは簡単なあらすじ紹介から。

※本文にはネタバレを含む場合がありますので,ご注意ください。

 

「ああ、読まなければよかった! これだから本は嫌いなのに!」
書物の蒐集家を曾祖父に持つ高校生の深冬。父は巨大な書庫「御倉館」の管理人を務めるが、深冬は本が好きではない。ある日、御倉館から蔵書が盗まれ、父の代わりに館を訪れていた深冬は残されたメッセージを目にする。
“この本を盗む者は、魔術的現実主義の旗に追われる”
本の呪いが発動し、街は侵食されるように物語の世界に姿を変えていく。泥棒を捕まえない限り世界が元に戻らないと知った深冬は、探偵が銃を手に陰謀に挑む話や、銀色の巨大な獣を巡る話など、様々な本の世界を冒険していく。やがて彼女自身にも変化が訪れて――。 (本書より引用。)

 

御倉深冬:御倉館の管理人である御倉あゆむの娘。

御倉の人間であることを鬱陶しく思うとともに,本が嫌いである。

真白:突如,深冬の前に現れた謎の少女。本の世界での冒険をサポートしてくれる。

 

今回は通称”本の町”と呼ばれる読長町を舞台としたファンタジー要素のある物語です。

御倉館から本が盗まれると呪いが発動することでその本の世界に閉じ込められ,泥棒を捕まえるまでその冒険は終わらないという主旨です。

本嫌いな深冬が物語を理解するために本を読むシーンが何度もあるのですが,本編とは違った世界観を楽しめます。

ただ,私は小さい頃から根っからの本好きだったので主人公の話にはあまり共感できませんでした。

一冊で色々な世界観が楽しめるのはファンタジーならではの良さだなと改めて思いました。

 

評価は 4.0/5.0 とさせていただきます。

閲覧くださり,ありがとうございました。

気になった方は是非読んでみてください!

 

ではまたの機会にお会いしましょう! 

薬物はダメ。ゼッタイ。

今回は『強制終了,いつか再起動』(吉野万理子/著)を読みました。

簡単ではありますが,まずは簡単なあらすじ紹介から。

※本文にはネタバレを含む場合がありますので,ご注意ください。

強制終了、いつか再起動

強制終了、いつか再起動

 

地方から東京の中高一貫の私立中学に編入した加地隆秋(かじ・たかあき)は、勉強の進度に追いつけず、運動神経も悪い自分が周囲から浮いていると自覚している。そんな加地は、家庭教師の大学生、安岡を慕い、自宅に遊びに行くことになった。安岡の部屋で見つけたプラスチックケースから出てきたのはガラスのパイプと苔色の何かだった。加地はすすめられるがまま、大麻を吸った――。 (本書より引用)

 

加地隆秋:身長があるにも関わらず運動神経がないことにコンプレックスを抱く。

転校してきた環境に悩んでいたところ,ひょんなことをきっかけに大麻と出会う。

伊佐木周伍:YouTuber。転校してきた加地の声を聞いてYouTubeの活動に誘う。

麻矢夕都希:2人のクラスメイト。ある時期からYouTubeの活動に参加するようになる。

 

今回は中学生の薬物依存がテーマとなった作品です。

タイトルにもありますように"薬物はダメ。ゼッタイ。"というフレーズを誰しも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

 

主人公の加地はとある人をきっかけに大麻と出会います。

見てすぐに薬物はやってはいけないものだ,と判断しますが私生活がうまくいっていないことから思わず大麻に手を出してしまいます。

大麻は依存性の低い薬物だから,とどこかで思っていたのでしょうか?

そこから徐々に加地の言動がおかしくなっていきます。

 

大麻は別名"ゲートウェイドラッグ"とも呼ばれ,薬物依存の入り口と称されます。

加地の変貌ぶりには思わずゾッとするような言動もあるのですが,これが薬物依存なのかと思うと恐ろしくてたまりません。

 

YouTuberとかTikTokなど,若者特有のノリが読んでいて少々キツイな…(これがジェネレーションギャップかぁ,年取ったわ)とか思っていましたが満足に読めました。

私自身,タバコは吸わないですしお酒も交流で飲む程度なので依存といった状態がよくわかっていませんが,今一度薬物には手を出していけないと思いました。

 

余談ですが,中学生の薬物経験率っておよそ2%もあるものなんですね。

遠いような存在でありながらもその危険性は意外と近いところに転がっているんだなと。

 

評価は 4.0/5.0 とさせていただきます。

閲覧くださり,ありがとうございました。

気になった方は是非読んでみてください!

 

ではまたの機会にお会いしましょう! 

またまた科学好きな人に贈りたい一冊。

今回は『月まで三キロ』(伊与原新/著)を読みました。

簡単ではありますが,まずは簡単なあらすじ紹介から。

※本文にはネタバレを含む場合がありますので,ご注意ください。

月まで三キロ

月まで三キロ

  • 作者:新, 伊与原
  • 発売日: 2018/12/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

この先に「月に一番近い場所」があるんです――。樹海を目指した男が、そこで見たものは? 「月は一年に三・八センチずつ、地球から離れていってるんですよ」。死に場所を探してタクシーに乗った男を、運転手は山奥へと誘う。「実はわたし、一三八億年前に生まれたんだ」。妻を亡くした男が営む食堂で毎夜定食を頼む女性客が、小学生の娘に語った言葉の真意。科学のきらめきが人の想いを結びつける短篇集。 (本書裏表紙より引用。)

 

今回もまた伊与原さんによる科学系の短編小説です。

突然ですが,私は伊与原さんのファンになってしまいました(笑)

先週も別の作品を読ませてもらったのですが,もう最高の一言に尽きます!

まぁ言ってしまえば私が無類の科学好きなことが影響していると思いますが,これだけ楽しくすっきりと読めるだけでなく,人の温かみを感じられる作品は素敵すぎます。

前回紹介したものがこちらです。

sh1roha468.hatenablog.jp

何て言うんですかね,劇的に感動した!!という雰囲気ではなく,ほっこりと暖かさというか静かな感動を覚えてしまうんですよね。

余韻に浸れるだけでなく,科学の知識も学べて私には最高の作品としか表現できません。

今回の話は,1つ目が月の話,2つ目が雪の結晶の話,3つ目がアンモナイトの話,4つ目が水中の堆積物に関する話,5つ目が素粒子や宇宙に関する話,6つ目が火山や山などの話となっております。

 

最後に私の好きな表現を紹介して終わりにしようと思います。

人との出会いというのは,つくづく不思議なものだと思う。人生というルートの分岐点は,初めから地図の上にあるのではない。人との偶然の出会いが,気まぐれにそこに分岐を作るのだ。

日常にありふれた何気ないきっかけを大事にしていきたいですね!

 

評価は 5.0/5.0 とさせていただきます。

閲覧くださり,ありがとうございました。

気になった方は是非読んでみてください!

 

ではまたの機会にお会いしましょう! 

科学好きな人に贈りたい一冊。

今回は『八月の銀の雪』(伊与原新/著)を読みました。

簡単ではありますが,まずは簡単なあらすじ紹介から。

※本文にはネタバレを含む場合がありますので,ご了承ください。

八月の銀の雪

八月の銀の雪

 

耳を澄ませていよう。地球の奥底で、大切な何かが静かに降り積もる音に――。
不愛想で手際が悪い。コンビニのベトナム人店員グエンが、就活連敗中の理系大学生、堀川に見せた真の姿とは(「八月の銀の雪」)。会社を辞め、一人旅をしていた辰朗は、凧を揚げる初老の男に出会う。その父親が太平洋戦争に従軍した気象技術者だったことを知り……(「十万年の西風」)。
科学の揺るぎない真実が、傷ついた心に希望の灯りをともす全5篇。(本書裏表紙より引用)

 

今回は科学の話題が織り交ぜられた5つの短編小説です。

私はこういった科学の話が本当に大好きで,読んでいて心からワクワクしていました。

1つ目の作品がタイトル名にある"八月の銀の雪"ですが,この話からいきなり引き込まれてしまうほど。

読んでいて,ああ,なんでこれで終わりなんだ,もっと読ませてくれよ!と思いましたね(笑)

本当に科学好きにはたまらない一冊だと思います。

1つ目は地球の内部(中核やマントル等)の話,2つ目は鯨の話,3つ目は鳩の話,

4つ目は珪藻ガラスの話,5つ目は原子力や気球の話となっています。

 

本当に個人的な意見となってしまいますが,読んでいて知見が増えるだけでなく人との関わりを経て心が満たされていく感覚は最高の一言に尽きます。

ただ,科学に興味がない方でもこの作品を読んだら前向きにさせてくれると思います。

人との新しい出会いを大切にしたい,そんな風に思える作品でした。

 

評価は 5.0/5.0 とさせていただきます。

閲覧くださり,ありがとうございました。

気になった方は是非読んでみてください!

 

ではまたの機会にお会いしましょう! 

在宅ワークで感じたこと。

こんにちはしろはです。

今月の独り言ブログは在宅ワークについて私が感じたことをつらつらと言いたいと思います。

 

新型コロナウイルスの影響で在宅ワークが増えた方も多いのではないでしょうか?

私自身,出勤する日や在宅ワークする日と半々くらいの生活をしています。

最初は普段過ごしている環境で仕事をするということに緊張感がなく,あまり仕事に集中できていなかったなぁと思うことがあります。

 

ただ,その意識を劇的に変えてくれたのが音楽です。

音楽とはいってもJ-POPや洋楽といった歌詞のあるものではなく,カフェとかに流れているような落ち着いた音楽です。

わざわざカフェに行かずとも,YouTubeにはそのようなカフェの音楽などがあります。

いやー,本当に便利な世の中ですね。

学生の頃から自習室といった静かな空間がどうも苦手で,カフェや図書館といった多少なりとも人の声や音が聞こえる場所で勉強することが好きだったのでそういう性分なんだろうなと思ってます。

だとしても人とのコミュニケーションの機会が減ってしまうのは問題ですけどね。

うまくこのコロナ禍で生活していかなきゃならないなーと改めて思いました。

コロナ禍をうまく生き抜く術があったらぜひ参考にさせていただきたいですね。

 

では,またの機会にお会いしましょう。

数学とミステリーによるコラボレーション作品。

今回は『文学少女対数学少女』(陸秋槎/著,稲村文吾/訳)を読みました。

簡単ではありますが,まずは簡単なあらすじ紹介から。

※本文にはネタバレを含む場合がありますので,ご了承ください。

 

文学少女対数学少女 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
 

高校2年生の〝文学少女〟陸秋槎は自作の推理小説をきっかけに、孤高の天才〝数学少女〟韓采蘆と出逢う。彼女は作者の陸さえ予想だにしない真相を導き出して……〝犯人当て〟をめぐる論理の探求「連続体仮説」、数学史上最大の難問を小説化してしまう「フェルマー最後の事件」のほか、ふたりが出逢う様々な謎とともに新たな作中作が提示されていく全4篇の連作集。華文青春本格ミステリの新たなる傑作!  (裏表紙より引用)

 

陸秋槎(りくしゅうさ)推理小説好きの女子高生。

韓采蘆(かんさいろ):数学の天才,秋槎と同学年。

 

今回は原作が中華文であるミステリー小説です。

本作品は,登場人物が多いだけでなく秋槎が描く小説に登場する人物も登場し,そして登場人物はすべて中国人となっており覚えるのが結構大変です…。

それに加えてタイトルにもあるように数学のお話がたくさん出てきます。

そのため普段とは一風変わった推理小説が楽しめるのではないでしょうか?

 

私自身,この作品を中高生の頃に読んでいたら今よりも数学が好きになっていたのかもしれません。

整数と偶数はどちらが多い?整数と有理数はどちらが多い?実数と有理数はどちらが多い?

などといった問いかけが冒頭で登場しますがみなさんはわかりますか?

私は見事に秋槎と同じように間違えてしまいましたが,理解してしまえばすっきりしました。

あーあ,もう少し早く数学の面白さに気づいていたら勉強の方もなぁと思ったり…?(笑)

小難しい話もたくさん出てきますので一風変わった推理小説を読みたいという方にお勧めです。

秋槎采蘆と一緒に推理の謎解きに挑戦してみてください。

 

評価は 4.5/5.0 とさせていただきます。

閲覧くださり,ありがとうございました。

気になった方は是非読んでみてください!

 

ではまたの機会にお会いしましょう!