こんにちはしろはです。
今回は『東京タワーが消えるまで』(森沢明夫/著)を紹介します。
※本文にはネタバレを含む場合がありますので,ご注意ください。
あらすじ
私は佐倉すみれ、32歳、独身。大手レコード会社を辞めて自分でレコード会社を立ち上げた。独立してから予想以上に毎日忙いけど充実した日々を送っていていた。大好きな彼・亮より仕事を優先していたら、ある日「バイバイ」とメールがきてしまい……。もう、私は仕事に生きる! と思った矢先。社運がかかったライブ当日追い打ちをかける事件が起きた! 2011年春に映画化も決定した『津軽百年食堂』の著者による爽快ジェットコースター物語!(本書より引用。)
人物紹介
佐倉すみれ:株式会社 スマイル・ミュージックの社長。
以前勤めていた大手レコード会社を退職し、
個人でプロデューサーを手掛けることに。
亮:すみれの彼氏。ある日、すみれにメールでバイバイと告げる。
田中俊之:通称”トシ”ちゃん。レコーディング・エンジニア。
すみれの仕事仲間。
ハルト:十年ほどに前に期待のヴォーカリストとしてデビュー。
だが、いまひとつ芽が出ずに七年前に解雇、現在はライブをしたり楽曲提供をしたり。
ミッチー:ハルトの娘。トシちゃんの親友でもある。
ニカッと笑う元気な幼稚園児。
感想
今回は一人の音楽プロデューサーによる奮闘の日々を綴った話です。
正にジェットコースター物語と言わんばかりの慌ただしい毎日。
そして、都会の慌ただしさとは打って変わった田舎での安らぎ。
最後まで飽きさせることのない素敵な話です。
私は音楽活動とか一切の興味が出なかった人ですので、バンドとかアーティストとして活動するためには色々な準備があるのだな、と知るきっかけにもなりました。
主人公のすみれには、これでもか!というまでに不運が連続してしまい、もう勘弁してあげてよというほど。
ただ、すみれの周りには頼れる仲間がたくさんおり、幸せさがじわりと伝わってきます。
こういう当たり前だと思ってはいけない人への感謝を大切にしようと思いましたね。
だとしてもすみれの反骨精神は強すぎます。
こればかりは私も見習いたいと思いました(笑)
読んでいる最中は続きが気になってしょうがなく、読了後はどこか胸がぽかぽかするような感覚とか最高すぎませんかね?
本当に森沢明夫さんの作品はどこか人の暖かさを感じさせてくれる作品ばかり。
どうやったら文章にここまでの感情をもたせられるのでしょうか。
これはまた好きな作品ができてしまいました。
最後に私の好きなセリフを紹介します。
大人がさ、物事を脳で判断しないで、胸で判断するようになったら、世の中はぐっと楽しくなりそうな気がするんだよな
いかがでしょうか?
大人になった人こそ、自分の直観に身を任せて挑戦してみるべきなのかもしれませんね。
自分がやりたいことを突き通せるのが一番ですもんね!
こんな方にオススメ
- 単純に音楽活動が好きな方。
- 慌ただしい毎日に一息つきたい方。
- すっきりと後味良い作品が読みたい方。
評価
評価は 4.5/5.0 とさせていただきます。
閲覧くださり,ありがとうございました。
気になった方は是非読んでみてください!
ではまたの機会にお会いしましょう!