活字紀行

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『探偵AIのリアル・ディープラーニング』 著者 早坂吝

今回は『探偵AIのリアル・ディープラーニング』(著者 早坂吝)を読みました。

簡単ではありますが,まずは簡単な登場人物とあらすじ紹介から。

※本文にはネタバレを含む場合がありますので,ご了承ください。

 

推理小説マニアであり大学教授の父をもつ合尾輔。

しかし,その父が突然焼損死体として発見される。

刑事の捜査では事故との見解だが輔は納得がいかない。

父の部屋を整理していた所,超大容量のSDカードから相以と名乗る人工知能を見つける。

相以と協力して事件の真相に迫る…という話です。

 

相尾輔(主人公)推理小説マニアの高校生。

専門分野が人工知能の大学教授である父をもつ。

相以:合尾創教授によって開発された人工知能の”刑事AI”,後の”探偵AI”。

輔と一緒に事件解決に努める。

以相:相以と同じく合尾教授に開発されたAI。

姉の相以に対して以相は”犯人AI”。

 

ほんの少し手を伸ばせば届くくらいの未来,かもしれない世界線

現代では実現がまだなされていない「強いAI」がいる世界での話。

ディープラーニング技術がより発展すればこのような日もいつか来るのかも?

 

AIに起こりやすいとされる「フレーム問題」や「シンボルグラウンディング問題」といった具体的な問題が例示されていてAIというかSF的な話が好きな私にはたまらなかったです。

 

最終的には父の事件だけでなく,なぜ輔の母がいないのかということまで触れられていてスッキリした気分になりました。

事件が発生,相以に事件解決を依頼,あっという間に解決。

作中の流れを見ているとコナンや金田一がいたらこんな雰囲気なんだろうなと勝手に思いました(笑)

 

作中には以相だけでなく,怪しげなハッカー集団も出てきてストーリーに関与するいずれのキャラも味があり,誰々が出てきたってだけで一人で盛り上がってました(笑)

この作品には続編も一種出ているのでそちらもぜひ!

 

いつの日か「強いAI」が実現してこんな生活もやってくるのかも?,そんな作品でした。

 

評価は 4.5/5.0 とさせていただきます。

閲覧くださり,ありがとうございました。

気になった方は是非読んでみてください!

 

 

ではまたの機会でお会いしましょう!