今回は『三日間の幸福』(著者 三秋縋)を読みました。
簡単ではありますが,まずは簡単な登場人物とあらすじ紹介から。
※本文にはネタバレを含む場合がありますので,ご了承ください。
寿命を買い取ってもらえる,そんな話を聞いたのは小学生の頃。
その頃は三十億円くらいになるだろうと思っていた。
10年後,実際にクスノキは寿命を売ることになるのだが,価値は30万円。
どうやら,何一つ良いことなく残り30年で人生を終えると知るクスノキ。
その30年分を売り払って残すは3カ月。
その間,「監査員」のミヤギに見られながらどんな3カ月を送るのか,そしてクスノキが思うヒメノの現在とは…?という話です。
クスノキ(主人公):CDと本が趣味の大学生。平凡で退屈な人間。お金に困っていたところ,
自身の寿命を売れることを知る。
ヒメノ:クスノキの幼馴染。二十歳になった時に”売れ残っていたら”一緒になろうという
約束をクスノキと交わす。
ミヤギ:クスノキが寿命を売った後に「監査員」として務める。
醒めた目でクスノキを見つめ,淡々と業務を行う。
寿命を売ることになったらその価値はどれほどになるのかという考えさせられるような内容でした。
最初は個人的に読んでてしんどかったです。
何か自分のこの先の人生もこんな良いことのないものだったらと思うと…(笑)
結論としては最高でした!
タイトルにある通り「三日間の幸福」がどれほど素晴らしいものなのか,
感動しました。
ただ,ヒメノも何らかの形で救われてほしかったです…(笑)
ミヤギがだんだんと自分のことを話したり,感情を示すようになったりする
過程がもう本当に最高でした!
やはり,どんな境遇でも孤独,独りというのは大変だし嫌なことだと思いました。
近くにいる人を大切にしようと思う,そんな作品でした。
評価は 4.0/5.0 とさせていただきます。
閲覧くださり,ありがとうございました。
気になった方は是非読んでみてください!
ではまたの機会でお会いしましょう!