活字紀行

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『天国までの49日間』 著者 櫻井千姫

今回は『天国までの49日間』(著者 櫻井千姫)を読みました。

簡単ではありますが,まずは簡単な登場人物とあらすじ紹介から。

※本文にはネタバレを含む場合がありますので,ご了承ください。

 

いじめが原因で自殺してしまった中学生の安音。

安音自身がいなくなったからと言っても残された家族,いじめていた人たちでも日常は過ぎていく。

そんな様子を幽霊となっても見る安音と付き添う霊感持ちの榊。

安音が幽霊として,榊が,他の残された人達がそれぞれ思うことは…

 

という話です。

 

折原安音(主人公):いじめが原因で自殺した中学生。

死後の世界を経て49日間下界で幽霊として過ごす。

榊洋人:霊感のある同級生。クラスの人とは距離を置いていた。

幽霊として過ごし始めた安音を見かけて声を掛ける。

 

今回は”いじめ”が題材の決して明るくない話です。

近年でも問題視されている解決が難しいほぼ暴力のようなもの。

 

私自身の周りではこのようないじめはなかった(気づいていない可能性も?)が,読んでいるだけで胸糞悪いなと。

いくら安音が良い人だったとしてもここまでうまくいくのかな?という印象が強かったです。

いじめられた当事者になったことはないからあまり無責任なことは言えませんが…。

いじめていた側があまり悪びれていない感じなのが何とも。

それらしいシーンもいくつかありますがもう少しあっても良かったのかなというのが私の思ったところです。

 

ただ,”いじめ”というデリケートな話題,解決すべき話題であることは間違いないため色々と考えさせられました。

頑張れだの,強くなれだの言うのではなく味方だと添い続けることが大事だと。

 

いじめに対して考える機会を与えてくれ,周りの人との関係をより大切にしていきたい,そんな作品でした。

 

評価は 3.5/5.0 とさせていただきます。

閲覧くださり,ありがとうございました。

気になった方は是非読んでみてください!

 

天国までの49日間【スターツ出版文庫版】

天国までの49日間【スターツ出版文庫版】

 

 

ではまたの機会でお会いしましょう!