こんにちはしろはです。
今回は『#真相をお話しします』(結城真一郎/著)を紹介します。
※本文にはネタバレを含む場合がありますので、ご注意ください。
あらすじ
家庭教師の派遣サービス業に従事する大学生が、とある家族の異変に気がついて……(「惨者面談」)。不妊に悩む夫婦がようやく授かった我が子。しかしそこへ「あなたの精子提供によって生まれた子供です」と名乗る別の〈娘〉が現れたことから予想外の真実が明らかになる(「パンドラ」)。子供が4人しかいない島で、僕らはiPhoneを手に入れ「ゆーちゅーばー」になることにした。でも、ある事件を境に島のひとびとがやけによそよそしくなっていって……(「#拡散希望」)
(本書より引用。)
感想
今回は5つの短編小説で構成された作品です。
以前、何かの機会で本作品が話題となっていたのを見かけて、いつか読んでみたいなーと思っていた一冊です。
私たちの日常に潜む小さな"歪み"、
あなたはそれを見抜くことができるか。
(本書より引用。)
このような文言で宣伝されていますが、まさにこれが本作品を表したキャッチフレーズだと思います。
いずれの話でも何気ない日常が描かれている、ただ何かしらの違和感がふつふつと湧いてくる。
違和感の正体は何だ?と読む手が止まりませんでした。
非常に読みやすい一冊でした。
どうやらお試し版(Kindle)もあるようです。
片手間に読める一冊なので活字が苦手な方にも読みやすいかと思います是非何かの機会に一読ください。
ネタバレありのコメント
これからはネタバレありのコメントをつらつらと書きますので、見たくないという方はここまでとしてください。
これまで見てくださり、ありがとうございました!
全体を読み終えての感想
短編小説で構成されているためしょうがないとは思いますが、私には少々読み足りなかったです。
ただ、よし本を読むぞ!と硬い意思を固めずとも気楽に読める一冊だと思います。
活字が苦手な方には打ってつけかと思います!
昨今で話題とされている理由がわかった気がします。
いずれの題材にも、YouTuberや援交(パパ活)、精子提供といった何かと話題に挙がりがちなテーマが組み込まれています。
こういったテーマに関して、何らかの疑問や興味を抱いている方も多いのではないでしょうか。
そういったことを踏まえて、本作品は内容が非常に触れやすく、片手間に読むことができるので、多くの方に親しみを与える一冊だと思います。
あと個人的に読んでいて思ったことが二つほどありまして、一つ目がSNSの恐ろしさを再認識したということで、二つ目が育児というものの難しさが伝わってきたということですかね。
パンドラや拡散希望などは昨今の発達したSNSが原因とも言えるものであり、実際にこういうことが起こりえないかも?といった恐ろしさを感じずにはいられません。
本当にSNSって便利ながらも、危険な面がたくさんありますよね。
このまま気にせず使い続けていいのか?とふと疑問に思うこともあります。
育児の大変さとしては、惨者面談やパンドラなどで感じました。
あくまでもフィクションであるため、誇張表現もあるかと思いますが、子供って本当に何を考えているのかわからない瞬間だなんてたくさんありますよね。
まぁ、そもそも成人した人と関わっていても相手が何を考えてどう行動しているのかだなんてはっきりとはわかりませんもんね。
そんな中で感情がわからないながらも、育児をして自分の子供を育てていくことの難しさを再認識できました。
再三となりますが、個人的にはまだまだ読み足りない一冊でした。
ただ、今の時代にとてもあった作品であり、読了後には現実味を帯びた不気味さをあなたもきっと感じるはずです。
読んで良かった一冊でした。
今回はこの辺で。
閲覧くださり、ありがとうございました。
またの機会にお会いしましょう。