こんにちはしろはです。
今回は『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー。』(ブレイディみかこ/著)を紹介します。
※本文にはネタバレを含む場合がありますので,ご注意ください。
あらすじ
人種も貧富の差もごちゃまぜの元底辺中学校に通い始めたぼく。人種差別丸出しの移民の子、アフリカからきたばかりの少女やジェンダーに悩むサッカー小僧……。まるで世界の縮図のようなこの学校では、いろいろあって当たり前、でも、みんなぼくの大切な友だちなんだ――。優等生のぼくとパンクな母ちゃんは、ともに考え、ともに悩み、毎日を乗り越えていく。最後はホロリと涙のこぼれる感動のリアルストーリー。(本書より引用。)
人物紹介
息子:元底辺中学校に通う中学生。
日本人の母とアイルランド人の父をもつ。
母:息子と夫と共に英国に住む。保育士。
感想
今回は一家族の1年半もの間を綴ったノンフィクションです。
私自身,ノンフィクションというかエッセイのようなものってあまり読んだことがないので、楽しみにしながら読み始めました。
この作品は以前から話題になっていたこともあり、いつか読もうと決めていた一冊なので手に取れて良かったです。
読んでみて一番感じたことは、色々と考えさせられる本だなって。
最近、この本を読んでいたことも起因しているかもしれません。
この本、今年読んできた本の中で一番心に響いた一冊かもしれません。
昨今、何かと騒がれがちな"多様性"というキーワードに秘められた可能性・重要性に触れる良書だと思います。
今まで思っていた"多様性"認識を覆してくれました。
決して簡単なことではないですが、今後必要なことですもんね。
完全な主観ですが、日本人って自分と似ていないとか"変わっている人"というのを排除する傾向が強いように感じますが(私も抵抗ある場面ありますし)、今のままで良いのかなぁと冷静に見つめ直すきっかけになりました。
さて本書の感想ですが、お恥ずかしながら私は本書の一つのテーマでもあろう"エンパシー"という単語について全くと言っていいほど理解できていませんでした。
本書では以下のように説明されています。
自分と違う理念や信念を持つ人や、別にかわいそうだとは思えない立場の人々が何を考えているのだろうと想像する力のことだ。シンパシーは感情的状態、エンパシーは知的作業とも言えるかもしれない。
私自身、勝手に他人に寄り添って理解していただけに過ぎないと認識させられてしまいました。
本当にこのエンパシーに関する発言は中学生のものなのか?となってしまうほど私は恥ずかしい限りですよ・・・(笑)
読む前よりも他者を理解することの難しさと重要さを教えてくれた一冊でした。
続編も出ているようなのでそちらも読んでみようと思います。
こんな方にオススメ
- ノンフィクションが好きな方。
- エッセイが好きな方。
- エンパシーや多様性について考えてみたい方。
評価
評価は 4.5/5.0 とさせていただきます。
閲覧くださり,ありがとうございました。
気になった方は是非読んでみてください!
ではまたの機会にお会いしましょう!