こんにちはしろはです。
今回は『明日の食卓』(椰月美智子/著)を紹介します。
※本文にはネタバレを含む場合がありますので,ご注意ください。
あらすじ
8歳の息子を育てる、環境も年齢も違う3人の母親たち。些細なことがきっかけで、幸せだった生活が少しずつ崩れていく。無意識に子どもに向けてしまう苛立ちと暴力。普通の家庭の光と闇を描く、衝撃の物語。(本書より引用。)
人物紹介
あすみ:習字教室やお菓子教室に通う母親。適度な距離を取って義母との関係を保つ。
優:明朗快活な性格で行儀のよい息子。
留美子:2人揃うと怪獣と化す2人の息子たちに手を焼く。フリーのライター。
悠宇:小学校3年生で巧巳の兄。巧巳によく手を出す。
巧巳:小学校1年生で悠の弟。悠宇とは場所問わずによくケンカになる。
加奈:コンビニと化粧品会社でのパートをこなす。シングルマザー。
勇:お金のない家庭に理解のあるような息子。
感想・総括
今回は3つの家庭を舞台とした息子にまつわる話です。
私は今回も表紙の絵を見てほんわかとした話なのかな?と何気なくこの本を選んでしまいましたが,読み始めて5分経って全然違う重い話じゃないかと気づきました。
端的に言うと,この作品には家庭内暴力が題材として取り入れられています。
私には息子はいないので親としてこの作品に触れたわけではありませんが,親ってこんなにも苦労が絶えない立場なんだなぁと痛感させられてしまいました。
軽い気持ちで読み始めてしまいましたが,リアルすぎて怖いほどでした。
途中で新聞の記事のような内容が急に登場するのですが,その時の衝撃さは読み終わった後でも忘れられませんでした。
そこから一体,どんな結末になるんだと怖いながらも読む手が止まりませんでした。
息子がいない私でもここまでのリアルさを感じさせてくれるのであれば,息子がいる方にとっては共感や衝撃等答えるものがあるのではないでしょうか?
息子ができるようなことがあれば,再び読んで教訓にしたいと思いました。
この作品,映画化されているんですね!
小説で読むのが大変だったのに映像で見たらと思うとゾッとしますけどね…。
評価は 4.5/5.0 とさせていただきます。
閲覧くださり,ありがとうございました。
気になった方は是非読んでみてください!
ではまたの機会にお会いしましょう!