今回は『額装師の祈り 奥野夏樹のデザインアート』(谷瑞恵/著)を読みました。
簡単ではありますが,まずは簡単なあらすじ紹介から。
※本文にはネタバレを含む場合がありますので,ご了承ください。
婚約者を事故で喪った額装師・奥野夏樹。
形見の宿り木、小鳥の声、カレーポット、そして――
彼女の元へ集まる一見額装不可能な依頼品に込められた秘密とは何か。心に寄り添う五編の連作短編集。(裏表紙より引用)
奥野夏樹:婚約者を事故で失い,それから彼がしていた額装師に。
宿木やいなくなってしまった小鳥の鳴き声といった変わったものまで額装を請け負う。
久遠純:実家は大手の表具額縁店。何かと夏樹と接点をもとうとする。
池畠:夏樹行きつけのカレー屋店主。
今回は額装師に焦点が当てられた作品です。
皆さんは額縁師をご存じでしょうか?
額装師とは,いわゆる額縁を作る方々ですね。
私自身,芸術に全くと言っていいほど接点がなかったため大変興味深かったです。
作中では”宿木”や”カレーポット”を額装するシーンが出てきて,そんなことできるのかよ,と思っていました。
ただ,調べてみると布やユニフォームといった立体物まで額装依頼を請け負っていたので可能なんだなと思いました。
見ていると,財布や日本酒ラベルといった一風変わったものまで額装されていますね。
額装されるだけで,1つの作品として生まれ変わったように見えて素敵だなと思いました。
芸術に疎い私でも参考画像を眺めながら,うわすごいなと思わず声が出てしまったほどです。
私にもいつの日か額装に入れて眺めていたいものができたらしてみたいと思いました。
評価は 4.0/5.0 とさせていただきます。
閲覧くださり,ありがとうございました。
気になった方は是非読んでみてください!
ではまたの機会にお会いしましょう!