活字紀行

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『昨夜のカレー,明日のパン』 著者 木更泉

今回は『昨夜のカレー,明日のパン』(著者 木更泉)を読みました。

簡単ではありますが,まずは簡単な登場人物とあらすじ紹介から。

※本文にはネタバレを含む場合がありますので,ご了承ください。

 

7年前に夫の一樹が25歳で死んでしまったテツコ。

現在は一樹の父である”ギフ”と暮らす。

そんな2人やテツコの恋人岩井さん,一樹の幼馴染が彼の死を受け入れていく…という話です。

 

テツコ:亡くなった夫の父親と同居中。ギフとの生活に慣れ,岩井さんの求婚を断る。

 

”ギフ”:一樹の父親でありテツコの義父にあたる。気象予報士

 

岩井さん:テツコの恋人。一樹が亡くなって7年経つのに未だ義父と同居するテツコに疑問を抱く。

 

今回は若くして亡くなってしまった1人の男性が親しかった人たちの生活を描いた話。

言ってしまえば何事もないような日々だが,要所要所ではその幸せを再認識させてくれる。

ふとした瞬間には一樹を失った悲しみが仄めかされている。

そんな彼らが一樹という1人の死から乗り越えて進んでいくような作品です。

 

私の好きな表現を紹介します。

人間関係というのは,方程式のように,どんな数字を代入しても成り立つ,というものではない。

当たり前な事ですが,非常に難しいものですよね。

きっとこの作品の読んだ後には周りの人に優しくなれるのではないでしょうか?

悲しいようで心のどこかでほっこりとするような作品でした!

 

これは完全に余談ですが,銀杏がとても食べたくなりましたね(笑)

前回の本とは違って今の時期にあっていたので尚更ですかね…?

あとは作中にあったようなパン屋さんに最近は行けていなかったので,久々に行ってきます!

欲張りなのでカレーパンを頂きます(笑)

 

評価は 4.0/5.0 とさせていただきます。

閲覧くださり,ありがとうございました。

気になった方は是非読んでみてください!

 

昨夜のカレー、明日のパン (河出文庫)

昨夜のカレー、明日のパン (河出文庫)

 

 

ではまたの機会にお会いしましょう!