活字紀行

自分自身に満足を。つらつらと書評ブログ。Twitter@sh1roha_468

『記憶喪失の君と,君だけを忘れてしまった僕。』 著者 小鳥居ほたる

今回は『記憶喪失の君と,君だけを忘れてしまった僕。』(著者 小鳥居ほたる)を読みました。

簡単ではありますが,まずは簡単な登場人物とあらすじ紹介から。

※本文にはネタバレを含む場合がありますので,ご了承ください。

 

目指していた小説家の夢も諦めがちになりながら何一つない大学生活を送る公生。

そんな中,華怜と名乗る記憶喪失の少女と出会い同居することとなる。

何かと好みなどが似ていて落ち着く2人は次第に惹かれあっていく。

2人の運命は,そして華怜の正体とは…という話です。

 

小鳥遊公生(主人公):密かに小説を書いている青年。

何一つない大学生活を送っていたところ,家の前に倒れた華怜を見つける。

 

華怜:公生が大学から帰宅したところ,家の前に倒れていた少女。

名前以外の記憶をなくしており,公生と同居することになる。

 

今回は記憶喪失の少女と1人の青年による物語。

タイトルからもわかる通り,記憶喪失の少女が登場します。

初対面の2人が次第に打ち解けていく様はなんだか微笑ましい限りです。

 

さて,タイトルの後半から伝わってくる不振さはありますよね。

”君だけをわすれてしまった僕”というそれぞれがさすものは何となく予想できてしまうかもしれません。

ただ,結末まで読んでみて思い返してみると切なさが感じられるものの,

決して悲しい結末ではなく素敵な余韻を感じさせてくれます。

 

登場人物は公生,華怜だけでなく他にも物語を引き立ててくれるキャラクター達がいます。

ぜひ彼らが描いてくれる,ファンタジー要素を絡めた幸せな日常を感じて欲しいです!!

 

最後となりますが,私が読んでいて思わずグッときてしまったセリフを紹介します。少々長いですが,読んでください!

大切な人,思いを伝えたい人がいるなら,すぐに駆けつけてあげなさい。別れは,驚くほど突然やってきます。私はこの歳になって,そんなことも知らなかった。あなたたちがこれからの人生を公開なく生きられるように,私は願っています…。

 

日常にありふれた何気ないひと時や偶然を大切にしたい,そんな作品でした。

 

評価は 4.0/5.0 とさせていただきます。

閲覧くださり,ありがとうございました。

気になった方は是非読んでみてください!

 

 

ではまたの機会でお会いしましょう!