活字紀行

自分自身に満足を。つらつらと書評ブログ。Twitter@sh1roha_468

心の傷を癒し,人として再生していく様を描いた一冊。

今回は『額装師の祈り 奥野夏樹のデザインアート』(谷瑞恵/著)を読みました。

簡単ではありますが,まずは簡単なあらすじ紹介から。

※本文にはネタバレを含む場合がありますので,ご了承ください。

  

額装師の祈り 奥野夏樹のデザインノート (新潮文庫)
 

婚約者を事故で喪った額装師・奥野夏樹。
形見の宿り木、小鳥の声、カレーポット、そして――
彼女の元へ集まる一見額装不可能な依頼品に込められた秘密とは何か。心に寄り添う五編の連作短編集。(裏表紙より引用)

 

奥野夏樹:婚約者を事故で失い,それから彼がしていた額装師に。

宿木やいなくなってしまった小鳥の鳴き声といった変わったものまで額装を請け負う。

 

久遠純:実家は大手の表具額縁店。何かと夏樹と接点をもとうとする。

池畠:夏樹行きつけのカレー屋店主。

 

今回は額装師に焦点が当てられた作品です。

皆さんは額縁師をご存じでしょうか?

額装師とは,いわゆる額縁を作る方々ですね。

私自身,芸術に全くと言っていいほど接点がなかったため大変興味深かったです。

 

作中では”宿木”や”カレーポット”を額装するシーンが出てきて,そんなことできるのかよ,と思っていました。

ただ,調べてみると布やユニフォームといった立体物まで額装依頼を請け負っていたので可能なんだなと思いました。

出典:マルニ額装画材店額装について | 額縁通販・画材通販のことならマルニ額縁画材店 (art-maruni.com)

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出典:額縁のタカハシ黒龍酒造 日本酒ラベル | 黒龍、九頭龍、、、多数の著名人も愛飲する貴重な日本酒のラベルです (gakubuti.net)

見ていると,財布や日本酒ラベルといった一風変わったものまで額装されていますね。

額装されるだけで,1つの作品として生まれ変わったように見えて素敵だなと思いました。 

芸術に疎い私でも参考画像を眺めながら,うわすごいなと思わず声が出てしまったほどです。

私にもいつの日か額装に入れて眺めていたいものができたらしてみたいと思いました。

 

評価は 4.0/5.0 とさせていただきます。

閲覧くださり,ありがとうございました。

気になった方は是非読んでみてください!

 

 ではまたの機会にお会いしましょう!   

『一瞬を生きる君を,僕は永遠に忘れない。』 著者 冬野夜空

今回は『一瞬を生きる君を,僕は永遠に忘れない。』(著者 冬野夜空)を読みました。

簡単ではありますが,まずは簡単な登場人物とあらすじ紹介から。

※本文にはネタバレを含む場合がありますので,ご了承ください。

 

「君を、私の専属カメラマンに任命します!」クラスの人気者・香織の一言で、輝彦の穏やかな日常は終わりを告げた。突如始まった撮影生活は、自由奔放な香織に振り回されっぱなし。しかしある時、彼女が明るい笑顔の裏で、重い病と闘っていると知り…。「僕は、本当の君を撮りたい」輝彦はある決意を胸に、香織を撮り続ける――。苦しくて、切なくて、でも人生で一番輝いていた2カ月間。2人の想いが胸を締め付ける、究極の純愛ストーリー!

(裏表紙より引用)

 

天野輝彦:クラスで目立たない写真部員。花火大会にいた香織の写真を思わず撮ってしまった。

綾部香織:クラスでも人気者の美少女。天野に自分の写真を撮ってほしいと頼む。

 

今回は2人の高校生による青春ストーリー。

ぶっちゃけて話すと,表紙絵の奇麗さに惹かれて買ってしまった作品ですね。 

2人の名前にあるように,織姫と彦星のような星を彷彿とさせる描写が多く出てきます。

この作品を読んだ後には思わず夜空を眺めに行ってしまったくらいです。

今はこんなご時世ですので遠出する気はあまり起きませんが,いつか満天の夜空を見てみたいです。

 

あと,皆さんは誕生日ごとに誕生星があるってご存じでしたか?

私は知らず思わず調べてしまい,その星に愛着がわきました。

作中のようなとても有名な星ではありませんでしたが,大切にしたいです。

 

さて,作品の内容ですがタイトルから連想できるように別れを絡めた感動ものですね。

とある作品と似てるじゃないかと言われているようですが,私は気にならず好きでしたね。

 

評価は 4.0/5.0 とさせていただきます。

閲覧くださり,ありがとうございました。

気になった方は是非読んでみてください!

 

 

   ではまたの機会にお会いしましょう!

『未来からの脱出』 著者 小林泰三

今回は『未来からの脱出』(著者 小林泰三)を読みました。

簡単ではありますが,まずは簡単なあらすじ紹介から。

※本文にはネタバレを含む場合がありますので,ご了承ください。

 

とある施設で平穏な日々を送っていたサブロウは自分に過去の記憶がないことに気付く。不審に思い施設を調べると「ここは監獄だ」という何者かからのメッセージが見つかる。サブロウは仲間を募り脱出を計画するが!?

(裏表紙から引用)

 

サブロウ:ふと気づいた時から謎に施設に収容されていると気づいた老人。

日記帳に隠されていた"協力者"からのメッセージを読んで仲間と共に施設からの脱出を考える。

 

エリザ:素振りが上品で快活に様々な取り組みを行う老婦人。

ドック:頭脳明晰で知的なことを追い求めている老人。

ミッチ:機械に詳しい老婦人。

 

今回はとある施設をからの脱出劇を描いた作品です。

 登場人物紹介で紹介した通り,描かれる人物は老人ばかり。

老人ホームを彷彿とさせる謎の施設からの脱出劇は若々しさを感じさせる業者が多数。

あれ,この人たちは本当に100歳とかの老人なのか?と思うことばかり。

ただこの作品はSF系ミステリーのような作風となっているためその不信感が次第に明らかに。

 

ネタバレにならない範囲で内容に触れると,まるで近未来を感じさせるようなAIだのロボットのようなものが登場します。

SF系が好きな方であればきっと楽しめるのではないでしょうか。

前半の青少年かと錯覚させる脱出劇,後半の物語の壮大さは圧巻です。

 

評価は 4.0/5.0 とさせていただきます。

閲覧くださり,ありがとうございました。

気になった方は是非読んでみてください!

   

未来からの脱出 (角川書店単行本)

未来からの脱出 (角川書店単行本)

 

 

  ではまたの機会にお会いしましょう!

『猫のお告げは樹の下で』 著者 青山美智子

今回は『猫のお告げは樹の下で』(著者 青山美智子)を読みました。

簡単ではありますが,まずは簡単なあらすじ紹介から。

尚,複数視点から描かれた小説であるため登場人物紹介は割愛させていただきます。

※本文にはネタバレを含む場合がありますので,ご了承ください。

 

失恋のショックから立ち直れないミハルは、ふと立ち寄った神社で、お尻に星のマークがついた猫――ミクジから「ニシムキ」と書かれたタラヨウの葉っぱを授かり、「西向き」のマンションを買った少し苦手なおばの家を訪れるが……。中学生の娘と仲良くなりたい父親。なりたいものがわからない大学生……。なんでもない言葉をきっかけに、思い悩む人たちの世界がガラッと変わっていく――。 お告げの意味に気づいたとき、ふわっと心があたたかくなる7つのやさしい物語。

(裏表紙より引用)

 

今回は一匹と出会うことで様々な人の世界が大きく変わるまでを描いた作品です。

この作品は7人の主人公が何気なく寄った神社で”ミクジ”と呼ばれる不思議な猫からタラヨウと呼ばれる樹の葉を一枚貰います。

皆さんはタラヨウという樹をご存じでしょうか?

お恥ずかしながら私は知らなかったので調べましたが,葉っぱに文字が書けるしハガキにもできるという不思議な樹があるのですね。

 

その”お告げ”には自分にしか見えないカタカナが4文字しか書かれていないのですが,日常にありふれたきっかけを押しえてくれます。

この作品を読んだ後には,日常に転がっている何気ない幸せに気付くのではないでしょうか。

青山美智子さんの第一作目である”木曜日にはココアを”という作品も心がぽかぽかと温まるような作品となっています。

こちらも紹介しているので興味がありましたらこちらもぜひ!

sh1roha468.hatenablog.jp

こんなご時世であるときだけでなく,何となく疲れたなという方にぜひオススメです!

きっと心がなんだかほかほかとするような安心する気持ちが味わえるのではないでしょうか。

 

評価は 4.5/5.0 とさせていただきます。

閲覧くださり,ありがとうございました。

気になった方は是非読んでみてください!

  

猫のお告げは樹の下で

猫のお告げは樹の下で

 

 

  ではまたの機会にお会いしましょう!

2021年明けましておめでとうございます。

こんにちはしろはです。2021年,あけましておめでとうございます!
2020年は本当に色々あったと片付けてはならないくらい様々なことがありましたね…。

2021年は皆さんにとって幸多きものでありますことを願っています!

 

さて,私個人のことですが何だかんだでブログ開設から1年が経過しました。

ネット環境の都合で一時期は更新できない日々もありましたが,今日まで続けられたのは見てくださる方々のおかげです。いつも本当にありがとうございます!

 

ブログ更新も慣れ,本を読む習慣も板についてきたので今年からは更新頻度を高めようと思います。

目標としては週2回投稿です。

この場で意思表示をしたからには頑張ってみようと思います。

余談ですが,この本も面白いよ!!というのがありましたら是非教えてください!

それでは今回はこの辺で。またの機会にお会いしましょう!

しろはが選ぶ2020年のベスト本

こんにちはしろはです。

あっという間に2020年も終わりですね。

ブログを始めて1年ですが,いつも見てくださる方に感謝しております。

さて,2020年を締めくくる年末企画として私が面白いと感じた本を5冊紹介します。

私がこの1年で紹介した本の要点はこのブログを読めば完璧です(笑)

 

では5冊紹介します!

尚,順序に意図はありませんのでご理解ください。

  1. 誘拐遊戯 (著者 知念実希人)
  2. ぼくは明日,昨日のきみとデートする (著者 七月隆文)
  3. 最後の医者は桜を見上げて君を思う (著者 二宮敦人)
  4. きみと暮らせば (著者 八木沢里志)
  5. 運転者 未来を変える過去からの使者 (著者 喜多川泰)

 

ミステリー要素のあるサスペンス小説で,最後の最後まで目が離せません。

sh1roha468.hatenablog.jp

 

  • ぼくは明日,昨日のきみとデートする (著者 七月隆文)

映画化もされており,2人の切なくも美しい恋愛ストーリーです。

sh1roha468.hatenablog.jp

 

  • 最後の医者は桜を見上げて君を思う (著者 二宮敦人)

まさに”生”と”死”について考えさせてくれるような作品です。

sh1roha468.hatenablog.jp

 

  • きみと暮らせば (著者 八木沢里志)

2人の兄妹と1匹の猫が織りなす暖かくも心地よい生活が描かれています。

sh1roha468.hatenablog.jp

 

  • 運転者 未来を変える過去からの使者 (著者 喜多川泰)

自己啓発の要素が合わさり,読んだ後にはきっとあなたも何かを得ているのではないでしょうか。

sh1roha468.hatenablog.jp

 

今年はあまり本が読めなかったので5冊で!

ブログにも慣れてきたので来年は週1以上を目安に更新するので興味があったら是非見てください。

それではこの辺で。皆さん,よいお年を!

あがり症の私が気にかけていること

こんにちはしろはです。

年末企画で普段とは違う内容のブログ投稿です!

今回は”あがり症”である私が普段から気を付けていることを紹介します。

共感してくれる方,参考にしてくれる方,いたら嬉しいです!

ただ,我流のものとなりますので共感できなくても抗議しないでもらえると助かります。

 

内容は以下の通りです。

  1. そもそも”あがり症”とは
  2. 私が気を付けている3つのこと
  3. 私自身が経験したこと

 

  • そもそもあがり症とは

別名”対人恐怖症”。対人場面で不当な不安や緊張が生じて、嫌がられるのでは、不快感を与えるのではと考え、対人関係から身を引こうとする神経症の一種であるとされる。

(Wikipediaより引用)

 

神経症の一種と聞くと重度に聞こえてしまいますが,私の場合は軽度の部類ですね。

人前に立つとやけに緊張する,慣れないことをすると何か予期せぬことが起こるのではないかと考えてしまう等その程度です。

 

  • 私が気を付けている3つのこと
  1. 人と関わる機会を大切にする。
  2. 過剰すぎるくらい失敗した場合のことを想定しておく。
  3. 一度,失敗をしてもあの時こんな風に失敗したからあれ以上はないと考える。

1に関しては対策としてもよく挙げられることも多いのではないでしょうか。

私自身も自分が”あがり症”であると気づいた頃から積極的に人と関わるようにしていました。

ただ,何だかんだ言って関わるのは難しいですし,人前では役に立たなくないか?って思ってしまうことも多々あったんですよね。

まぁ人とは極力関わりたくないというのが本音なのですが…(笑)

”あがり症”の人の心情がわからないという方は,慣れるまで時間がかかってしまう人なのかな?と,寛容に待って受け止めていただけると嬉しいです!

 

2と3に関しては私が特に気にしていることですね。

2はさすがにこんな事態起きないだろ…みたいなことまで想定しておくと,ある程度のトラブルには対応できるようになると私は考えてます!

例を挙げるならプレゼン発表中にも関わらず,発表を遮られて怒鳴られるとかですかね?

まぁこれは少々やりすぎな気もしますが…。

ただそれに比べれば発表中に声が上擦ってしまうとか,答えにくい質問が来ても些細なことに思えてきませんか?私はあがり症が出る前提で色々な準備をしています。

3は同じようなことを繰り返すような場合に限定されるのですが結構便利です。

私がこの考え方が大いに役立ったのはプレゼン発表や面接ですね。

この辺に関しては私自身の失敗談が絡んできますので事項にて紹介します。

 

私が”あがり症”に対する大きなポイントは失敗という2文字です。

失敗したらどうしようという考えから”あがり症”が出てしまう方が多いと思いますので複雑で大変ですよね。

この”あがり症”はどうしたらいいんだという気持ち,非常にわかります。

以上,あがり症である私が普段から気にかけていることでした。

 

  • 私自身が経験したこと

ここからは完全に余談になりますので,人の失敗談が聞きたいという方だけご覧ください。

3の経験談で一番の失敗は就活の面接です。

私は人生最初の面接で大きな失敗をしてしまったことでそれ以降の面接が気持ち楽になりました。

その大きな失敗とは面接官の質問に答えられなくて数分間黙り込んでしまったことです。

今思い返してみれば大した質問ではなかったのに,その場では焦りすぎて頭の中が真っ白になってしまいました。

いやー,あの時の静寂は永遠に感じられましたね…。(笑)

無事に(?)その面接は落ちましたが,それ以降の面接ではまぁあの時みたいに質問に答えられなかったわけじゃないしな,と面接後も前向きに捉えられるようになりました。

こうやって大きな失敗をしてみるというのも大事なことなんだと思いましたね。

 

以上が”あがり症”である私が気を付けていることとなります。閲覧ありがとうございました。

私個人の考えですのでこういう人もいるのかと思えていただけたら幸いです。

またの機会にお会いしましょう!